為替が動くたびに利益が振れる。海外取引を持つ企業にとって、為替リスクは財務部門だけの問題ではなく、収益計画と事業運営に直結する課題です。本書は、為替の方向を当てることではなく、企業がどのようなリスクを持ち、それをどう管理するかに焦点を当てています。
『Treasury実務 FX管理編』では、為替エクスポージャーの把握と計測から、ヘッジ方針の策定、為替予約、オプション、為替スワップなどの基本的な手段、ヘッジ会計、内部統制までを扱います。取引ごとのリスクと企業全体のリスクを区別し、目的に応じた管理方法を検討するための土台を整理します。
ヘッジを増やせば必ず安心というわけではありません。コスト、期間、流動性、ヘッジ対象との対応関係、会計上の影響など、実務では多くの条件を同時に考える必要があります。戦略的なヘッジと日常的な運用の違いにも目を向け、判断の背景を理解できる構成を意識しています。
企業の財務・資金部門、海外事業担当者、銀行の法人営業・市場部門、管理会計やリスク管理に携わる方へ。為替リスクを場当たり的に処理せず、経営の意思決定に組み込むための実務書です。